考察

面白いゲームの話

ネットを徘徊してると、いまだに単なる調整不足でクソゲー化したと思しきゲームがドカスカ発売されている。 ネットゲーなら構わないが*1、パッケージングされた商品として流通する以上、それは正価で売るべきじゃない、とも思う。他業界なら、キズありのアウ…

残業で仕様を無理矢理詰め込む日本のゲーム

ちょっと古い記事なのでリンク。 島国大和のド畜生 今日の色々 ■ゲーム業界ネタ http://dochikushow.blog3.fc2.com/blog-entry-638.html 大雑把に人材管理の話として捉えると、やはりゲーム産業特有の「要件定義の不在」が、何もかもの原因のように見える。…

キリギリスの憂鬱

ふたつのGoWとかオブリビオンとかをユーザーが褒めちぎるのは構わないが、ゲーム制作者が今ごろ諸手を挙げて絶賛しているのが気持ち悪い。 これらの完成度は、欧米ゲームメーカーがせっせと積み上げてきた「共通化し、共有し、改良する」文化の産物だ。オブ…

ゲームの原案書

検索ワードに「ゲーム 原案書 書き方」なんてのがあったので、ちょっと考えてみる。 ボードゲームの場合 原案書を作るより、試作してテストプレイを重ね、完成した試作品を持ってプレゼンに望む 同人PCゲームの場合 スタッフ向けに、ゲームのコンセプト、ゲ…

Wii購買層

Wiiでもっとも装着率の高いソフトは『Wiiスポーツ』である。そこに『やわらかあたま塾』。 最近の任天堂は、クラブニンテンドーによる顧客分析をかなり製品ラインナップに生かしている様に思われるので、ことによると、Wii購入者とDS『あたま塾』購入者の間…

日米の国民性みたいななんか

前に島国さんの書いてたことって、実はロジカルシンキングの話のよーな気がしてきた。 例えば、話に上がってた兵器の場合。日本:1.敵を殺したい→2.刀をつくる→3.もっと殺したい→4.もっと斬れる刀をつくるアメリカ:1.敵を殺したい→2.銃をつくる…

完成度至上主義の行方

過去、和製TVゲームの優位点は、完成度が高いことだった。クリエーターは完成度を競い、ゲーマーはより完成度の高いゲームを褒め称えた。 そして現在。 和製TVゲームの完成度は下がり、欧米製TVゲームの完成度は上がった。クリエーターは物量に疲弊し…

ゲーム業界もハリウッド化?

スクエニ,「Unreal Engine 3」のライセンスを取得 http://www.4gamer.net/news.php?url=/news/history/2007.01/20070125184017detail.html スクエニ和田社長は元銀行家だけあって、ゲームのことをなんも分かっちゃいねーな、と思う反面、市場分析と経営リス…

新ハード

次世代機はすべて「お手軽PC」の位置に殺到しそうな昨今、アップルのアレに先んじて、Wiiが一歩前に出た感じ。でもまぁゲームとしては魅力感じないWiiスポーツがゼルダより売れてるあたり、最近の任天堂は戦略がいちいち的中してて恐ろしい…。 とか言ってる…

ゲーム開発プロジェクト

「時代を後どりする男」がキャッチフレーズなので古新聞を拾い読みしてるわけですが。 1ヶ月くらい前(10/30)の日経に、シグナルトーク社&プロジェクトファイナンスの話題が載ってますな。業界媒体以外で目にするのは初めてなので、これがどーゆー反応にな…

ぶつ森

コスティキャンのゲーム論を再読して、ぶつ森のイメージが少々変わった気がする。 64版の『どうぶつの森』が出た当初、俺周辺での評価は「ネトゲをやるつもりのない任天堂が出した、MMO*1の面白さ(の一部)を抽出したゲーム」だった。 が、あの『シムシティ…

コスティキャンのゲーム論

コスティキャンのゲーム論 http://www004.upp.so-net.ne.jp/babahide/library/design_j.html 久しぶりに再読。『シムシティ』を「ソフトウェア玩具」と称するなど、一般化されて欲しい意見がたくさん。 「「ゲーム」を魅力的なものにする他の要素」は、かな…

リアルタイムパズルについてメモ

などと考えつつ、リアルタイムでどんどん変化する「多数の場」に対し、自分の手札がどこに適応するかを即時に判断、実行するトランプの「スピード」は、実はパズループの元祖なんじゃねーか、と思ったり。

ゲームデザインwiki

クラマーの「よいゲーム」基準にも、さらに踏み込んでみる。この日記で何度も出てくるコレ。 http://www.tgiw.info/etc/factor.html 何がゲームをよいゲームにするか 今回の注目点は「2.何度もできる魅力」と「8.適切な待ち時間」の2点。 2は、たいて…

ゲームデザインwiki

クロフォードの「アクション」「ストラテジー」分類に関係して、「失敗→再チャレンジで<スキルを磨く>」ゲームと、「失敗→再チャレンジで<学習する>」ゲームに分ける、という方法もアリな気がしてきた。Ⅱ以降の「グラディウス」「サンダーフォース」シリ…

ゲームデザインwiki

TVゲーム(製品)の評価軸として、「ゲームシステム」「コンポーネント(デバイス)」「調整」「褒賞」を分けてみるのはどうか、と思い始めた。ゲームの評価に関しても、ボードゲーム(つーかドイツか)のほうが本邦のゲーム賞などより進んでいるようだ。ド…

ゲームデザインwiki

と、いうわけでもないが、やっぱ自分なりの「ゲーム性」の定義をキチンと行わねば、と。 現状ではこんなところが断片的に。 目的の提示 ルールの提示 可能な行動の提示 時制の提示 可能な行動の、時系列による変化 状況の提示 完全情報ゲーム/不完全情報ゲ…

Game 2.0その後

前言撤回。日を置いてみると、サンデーゲームプロジェクトはGame2.0ではなく、「Web2.0(的仕組み)を利用したゲーム開発プロジェクト」だった。『リリイ・シュシュのすべて』は「本2.0」です! みたいな話。 現時点でWeb2.0のゲーム版、と言えるのはMOD文化…

ボードゲーマーからみるGame 2.0

「Game 2.0」なんざ、どーせ一部の最先端気取りのアナリストか、カネのあるバカをだまくらかすネタを渉猟してるIT山師あたりがギャーギャー騒いでるだけだろ? と思っていたところ。 「日曜日だけでゲームを作る!」業界初の試みがいよいよ始動! (その1) ht…

「ゲーム」の定義

←の島国さん経由で。 美少女ゲームは「ゲーム」なのか http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0608/30/news096.html ま ぁ た 東 浩 紀 か ッ ! !……は、いいとして(あんま良くないが)。キネティックノベルがどーこー言い続けている俺的にはとてもタイ…

「ゲーム」の定義

ゲームデザインwiki(http://tzk00.hp.infoseek.co.jp/wifky.html)の「無褒賞ジャンル」に、「ゲームの参加者によっては褒賞が意味をなさない場合がある」として、脳トレ、お遍路さん、エロゲーを挙げたところで、俺内「ゲーム」の定義ができた気がする。 …

ゲームデザイン研究

メモ。 コンピュータゲーム研究入門 - ゲーム研究文献のちょっとしたイントロダクション http://www.igda.jp/modules/xfsection/article.php?articleid=47 文献の索引となるテキスト。 ゲーム, プレイヤ, ワールド : ゲームたらしめるものの核心を探る http:…

TVゲームwiki

昨日のURLを修正。 http://tzk00.hp.infoseek.co.jp/wifky.html あれだな、洋ゲーは考え方が幅広く、和ゲーは突き詰める傾向がある、と言えそうだ。

TVゲームwiki

やっぱりCD-ROM2の登場あたりで、「褒賞」要素の劇的なパラダイムシフトが起きている、と見て良さそう。つってもゲーム史は詳しくないんだよな、詳しい人に協力してもらうのも手だが、そこはあんま重要じゃないし……。でも『電視遊戯大全』と『ダンジョンズ&…

プレイスタイル

漠然とTVゲームのゲームデザイン要素wikiみたいなのを作ろうと思案中。 その要素にプレイスタイルを組みこむかどうか。格闘ゲーとかポケモンとかボクらの太陽とか、プレイスタイル抜きでは要素が拾えないゲームもあるし。むむん。

家庭用ゲームにおけるロングテール戦略

家庭用ゲームはハードがすぐ変わる関係上、ロングテールと言ってもまぁたかが知れてるわけだが。 知っている例だとPS版『テトリス』(\1500版)がある。なんだかんだでミリオン超えをして、PSアワードも獲っているはず。あとは『ナムコミュージアム』や『ド…

モニター争奪

知り合いが「どーしても観ろ!」ってんで、任天堂方針説明会の岩っち講演を鑑賞。 任天堂株式会社 経営方針説明会 http://www.irwebcasting.com/060607/03/74d18b0400/index.html むぅ、WiiはDSと同じ戦い方は出来ないから結構厳しい、と思っていたのだが、…

ソロプレイ感

ソロプレイ感とお仕事感と。 http://d.hatena.ne.jp/Bunkei/20060521#p2 「シングルプレイ感」がどーこー、は俺もよく言うのでちょっと反応。「お仕事感」はほとんどプレイヤーの問題だと思うのでスルーで。 ほぼ完全に相互干渉がない『レーシングロボット』…

ピーター・モリニューのSFイズム

いきなりだが、モリニューのゲームには倫理がない。彼の名を世界に知らしめた『ポピュラス』以降、<神>テーマの作品も多いが、その神はまったく「父なる神」(キリスト教の)ではなく、もっと言えば唯一神ですらない。 欧米人の倫理観は主にキリスト教がベ…

洋RPG

「死の表現」あたりでしばらく和RPGの矛盾を考えていたが、そういえば最近の洋RPGは「きちんと死ぬ」が当たり前になっていた。*1 海外ではちゃんとADVが生きており、更にAADVが隆盛である。ストーリー表現に関してRPGの需要は低く、ADVが一度絶滅してストー…