ザ・シューター/極大射程

PS版『メタルギアソリッド』のイントロ、政府に裏切られ、隠棲して犬と暮らす元特殊部隊精鋭に政府から依頼が…って、どっかで聞いた話だなーと思ってたらコレだったかー。小島秀夫は冒険小説好きとはいえ、あまりにマンマすぎ。それとも、逆にMGSへのオマージュ?(なワケない)
原作は未読だが、超有名な話なのでだいたい原作どおりっぽい。ラストあたりの迷走感はたぶんオリジナル。
アントワーン・フークワは派手なアクションもこなすが、やっぱ地道に盛り上げる作劇が上手い。敵もバカじゃないし、きちんと過程を追ってストーリーが進む間はかなり面白かった。明らかにラドラムの『暗殺者』=「ジェイソン・ボーン」シリーズのヒットに触発された企画だが、けっこう似たようなストーリー、キャラクターなのに、主に監督の傾向の違いで、独自の魅力がある。グリーングラスに交代して、社会派の視線がアクションと不可分になったボーンシリーズとくらべ、こっちも意外と社会派なんだけどアクションと相性が悪く、特に『ボーン・スプレマシー』と本作のラストの差は、作品の評価を決定的なまでに開いてしまっているのは残念。
スワガーシリーズもこの先続きそうだが、シリーズ続行が伝えられるボーンシリーズと常に比較されるのはツラそうだなぁ、主人公のサル顔っぷりはいい勝負なんだが(笑