大脱出

スタさんとシュワが満を持してアクションで競演!つうかポスターがコナミ魂斗羅にしか見えません!
……と、言えれば良かったんだけど、やっぱ遅すぎたね。現役映画人として相変わらず鍛えまくった肉体のスタさんはともかく、特にシュワのおじいちゃんっぷりがキツイ。すんごいなで肩だし、アクションもほとんど動けてない。もちろん演技はヘタッピなままだ。
あと、脚本と演出も、しょうがないんだろうけどちょっと残念。こういう「脱獄モノ」って、脱出できた!というシーンの開放感、カタルシスを主人公と観客が共有する瞬間が重要だと思うが、それを画で見せる開放感のあるシーンがない。正確にはあるっちゃあるんだけど、脱獄の瞬間じゃなくて、舞台設定のネタバレの際に使ってしまうという早漏っぷり。
思うにこの映画、脱獄モノらしいチェイスシーンが役者の体力的に撮れないため、水平方向じゃなくて垂直方向の動きばかりなんじゃないかと。
と、文句ばっかり言ってるようですが、このヌルい感じ、けっこう楽しみました。いい感じに年を重ねたおじいちゃん達がかくし芸大会でちょっとあったまっちゃって、いい気分で昔の十八番を披露してくれた感じ。スタッフもこの二人が好きなんだろうなぁ、という感じがして好感が持てる。80年代っぽいアバウトさを含めて、懐かしさに浸れる一作。うちで観るなら、DVDじゃなくて木曜洋画劇場推奨。