死刑台のエレベーター

名作(略)4本目。想像と全然違った。閉じ込められた男のモガキっぷりを2時間観れるのだとばっかり。
主人公?のシークェンスは普通の犯罪映画、ヒロインは(観客に語っているように見える)モノローグをつぶやきながらただ夜の町を歩くだけのヌーベルバーグ*1、どっちかっつーとこっちの方が大問題のバカップルはニューシネマ風ロードムービー、と、視点も3つなら、テイストもそれぞれ異なる映画のごった煮。タイトルは分かるようで分からない。
モノクロの画面(特に夜のシーン)が美しい。カラー作品からは失われたストイックな美意識が、確かにここに息づいている。異様に時代を感じさせる割に、古さはあまり感じない不思議な映画だ。

*1:時代的にはトリュフォーより早いか?