冒険者たち

名作でも観てみっかシリーズその3、というか、いままでなかなかレンタル屋で観かけなかったんで、念願の初鑑賞。その3にして、やっと「普通に面白い」映画が出てきたよ!
おフランスの映画にしては異常に脚本の密度が高く、並みのフランス映画15本分くらい(言いすぎ)の怒涛の展開が素晴らしい。と言っても、原作/脚本がフレンチ・ノワールの鬼才ジョゼ・ジョヴァンニ*1だから、この波乱万丈なプロットもむべなるかな。『グラン・ブルー』の元ネタとか言われてるらしいが、アレより断然面白いし、キャラも立ってる(フランス人、っつーよりみんなイタリア人っぽい)上に、やっぱり密度が5倍くらい違う。かなり濃いよ、コレ。
男二人+女一人構成とか、海に浮かぶ要塞島とか、海中の財宝捜しとか、なんかいろんな作品のテーマだったりモチーフだったりシーンだったり映像だったりのオリジンが詰まってる気がする。ジリオンとかラピュタとかタイタニックとかロング・エンゲージメントとか。
唯一おフランスっぽい音楽が耳に残る。冒険、と言うより青春の終わりを描いているので、20代後半〜30代前半くらいまでに見ておくべき作品だったかも。でも文句なく名作。

*1:俺脳内では「フランスの大藪」的位置付け