宇宙戦艦ヤマト2199 第六章「到達!大マゼラン」
アラフィフのおっさんひしめく横浜はブルク13で先行上映を見てきたわけですが、実はTV版も4話くらいを飛び飛びでしか見てないという体たらく。んまぁ、キムタク版と同じで基本は原作と同じなので、あとはもう「何を残して何を変えたのか」をメインに鑑賞。
でもまぁ、なにはなくとも「あの音楽」を持ってきたことは個人的には大正解*1だと思う。雑誌「アニメスタイル003」で『ジャイアントロボ』の山木PDが、ヤマトのPDだった西崎氏(伏字だがバレバレ)から「オーケストラは古びない」と言われたのでフルオーケストラにこだわった、という話が載っていたが、まさしく、ヤマトの音楽は現代においてもまったく古びていない*2ことが本作でも証明されたと思う。「ガトランティス」という名前で白色帝国軍まで登場するが、たいしたシーンではないそこで流れる音楽がまた「さらば」で使われた名曲なのでなんかもう音楽だけですごいことが起きているような気にさせられてしまう。特に主題歌アレンジの感情ドライブ力は今もって凄まじい。
それ以外は実はあまり個人的には語ることもないんですが、やっぱスタジオぬえのメカはすげぇなぁ、とか、艦隊戦は大画面に映えるなぁとかそんなことを考えてました。
お話面に触れると、やっぱ女性キャラが全員『機動戦艦ナデシコ』のパロディ*3にしか見えないとか、お互い褒めあうドメルと沖田の両方ともとてもじゃないが有能な指揮官に見えないとか、ヤマトの強さがあまりに圧倒的で戦闘にスリルとドラマがない*4とか、しかもその強さの源泉って真田さんによる技術的優位であって、旧式の艦隊を最新鋭装備の船が単艦で蹂躙しまくるアニメにしか見えないとか、どうもオリジナル要素が増えるたびに先行きに不安が増えるとか、やっぱ日本のエンタメって脚本がどうも安定しないね、という結論でひとつ。