アニメの現場から

最近、日経ビジネスオンラインをよく見てる気がする。

■今日から始める「敗者復活」
“アンチ天才”のボトムズ流仕事術・2
4:「大企業に入れば勝ち」か?
http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20080822/168593/

インタビュワーがヤバイ。精神的にかなりイってる。すでに「仕事」としての抑制はかなぐり捨てられ、記者が高橋良輔にナマの人生相談をしてるよーにしか見えん。
が、だからこそ見える部分も多々ある。理念ではなく行動の技術で世間と折り合いをつける、ってのが監督の回答だが、そーいえば監督の作品の主人公もそのまんまだ*1
やっぱ高橋監督って、人間的魅力の人なんだな。現時点の演出能力はともかく。
今回の最大の注目点は、高橋監督と丹羽宇一郎伊藤忠グループにおける(ほぼ)同期である*2、ってところ。同じ日経ビジネスにおける、二人の発言を並べてみると面白い。

■アニメから見る時代の欲望
「世界は自分に優しくない」という解毒剤
谷口悟朗監督「コードギアス 反逆のルルーシュR2」(2)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20080826/168874/

同じ記者だが、こちらはまだ自分語りは出ていないので、より作品に即した視点で読める。
個人的に『コードギアス』ってあまりにも『デスノート』やんけ! と思ってあんまり評価していなかったんだが、これ読む限りでは、きちんと「現代」を読み取った結果、『デスノート』と同じ結論に行き着いた、ように見える。「新世界の神になる!」とは具体的にどういうことで、どういう問題が立ち塞がるか、という。
つっても『デスノート』の現代性(というより先進性か?)はある種、後発の『コードギアス』さえもはるかに凌ぐものがあったと思うが。

*1:富野アニメの主人公たちと比べればその差は明らかだろう。また、この視点でトミノ宮崎駿を批判してもいる

*2:高橋良輔の方が若いが高卒入社、丹羽宇一郎はもちろん大卒