ドグラ・マグラ

これは! 3/4あたりまで来て、かなりエライことになってきましたよ。殺人事件を扱ってはいるから探偵小説の範疇に入ってるけど、そのアクロバティックな論理展開はほとんどSF。エログロナンセンスは単なる装飾で、実体はウェルズの『解放された世界』とかと同じよーな思想小説なのかも。本書の独特極まる(本来の意味での)世界観は、単なる奇書というより宗教的なものすら感じる。