ファイト・クラブ

久々に。当時は大ネタが『シックス・センス』に食われたな…などと思っていたが、あにはからんや、ネタを知ってから再見、再々見するほうがだんぜん面白い。
当時から鮮烈だった「<現代>と対峙する姿勢」はやはりいま見ても際立っていて、一見バラバラなエピソードのすべてを繋ぐのは、プロットの目玉たるオチの方ではなく、<現代>を描き切ろうとする貪欲さだ。いまではちょっと恥ずかしい演出も含め、この映画が20世紀末を正しく代表する映画であり、デビット・フィンチャーもこの映画の監督として長く記憶されるのは間違いないところだろう。本作以外は総じてつまんないし。
その為に買ったんだが、定期的に観返して現在との距離感を測るのもいいかも。