バーンアウト3 テイクダウン

安全に走った方がクリアには近いが、どうしても快感を求めて危険な走りをしてしまう洋ゲー。快感と(ゲーム的なリターンのない)リスクが同居するこのバランス感覚は同じEAの『ロードラッシュ』シリーズやNFSシリーズにも見られる。と言っても前作まではアクレイム販売のゲームだった。CRITERIONはえげれすの会社らしいので、もしかすると『ディストラクションダービー』のスタッフが混じってるかも。
で、アクレイム倒産の一因とも噂される、EA発売となった本作。PS2でよくもまーここまでやるなレベルの超絶グラフィックがまず素晴らしい。Xboxでもちょっとこのレベルはないのではないか。昔は悪名高かったRenderWareだが、これを見る限り、世界最高レベルのゲームが作れるミドルウェアに成長している。これなら各社争って導入するだろう。EAのCRITERION買収は、まさに上手い商売の手本のようである。
ゲーム内容では、グランツーリスモとはまったく違う文法で再構築された「リアル感」にやられた。特にブースト時に視野角をグッと変える演出は、急加速によるめまい感をとても上手く表現している(もちろん単純にスピード感を増す効果もあり、敵車の発見が遅れるゲーム的仕掛けまである)。
難点を挙げるなら洋ゲー特有のロードの長さがうっとうしいのと、ローカライズがちぐはぐなことくらいか。他はすべてに渡って最上級。こんなん勝てねぇよ。