戻り川心中

3篇目。基本的に「異様な動機」がミステリ的な興味の中心のようだ。「異様な動機」は普通サイコサスペンスで多用されるが、こちらはあくまでも本格のスタイルを貫きつつ、人情モノとしても読ませる贅沢さ。
ただやっぱり、このスタイルは短編でしか出来なさそう。長編でやるとしたらモース警部モノみたく、探偵役が「異様な動機」をあーでもない、こーでもないとコネくりまわす、とか。