サターン・デッドヒート

素朴というかなんというか、なんとも大時代な感のある冒険SF。土星やコロニーの描写の最先端の科学が取り入れられている一方、社会科学的な視点は皆無なあたり、いかにも新世代のハードSFである。『マッカンドルー航宙記』のシェフィールドにもよく似た感覚。
最近のSF(と言っても70年代以降)にはまったく疎いのだが、いま考えるとホールドマンの『終わりなき平和』って最近ではかなり異色のSFなのかも。