アメリカン・サイコ

クリスチャン・ベールウィレム・デフォーとゆーいかにもサイコな組み合わせながら、全体の4分の3はほとんどサスペンスがなく、ただただキチガイの生態を見せられる拷問に耐えねばならない。
その生態がまた極端にデフォルメされているが妙にリアルで、例えば主人公は音楽に対する薀蓄をとうとうと披露する(相手が聞いているか理解してるかは無関係)ことに満足を覚える変態だが、これなんかまさにオタクの典型。俺もハタからこう見えてるんだなぁ、と思うと強烈な同族(自己)嫌悪を感じる。
映像はアート系っぽい独特の美意識でまとめられ、非常に印象に残る。原作発表当時は話題になったのであろうラストの大ドンデンは今となってはそんなに珍しくはないが、なるほど、こーゆー話でこそ、このタイトルにふさわしい。