ピクミン2も出たところで、国産RTSについて少々。はじめにボコスカありき、とゆーことで国産RTSの元祖は『ポコスカウォーズ』ってことにしておく。で、ピクミンに至るまで、国産RTSゲームデザインの歴史は「マイキャラ」との関係なしには語れない。
まずボコスカでは、王とその他の操作を切り替えるシステムである。最初は王ひとりだし、王が死んだら終わりなので、マイキャラ以外の何者でもない。
次、時代が下って『ヘルツォーク・ツヴァイ』。前作『ヘルツォーク』はPC版だったが、こちらはメガドライブ版となる。こちらは自律CPUを載せたユニットを生産するシステム。ただし、生産命令を出す「自機」がいて、これが輸送はするわ戦闘はするわ、サンダーバード3機分くらいの大活躍をする。ここで面白いのは、自機が破壊されても復活するので「マイキャラ」としての位置付けは弱いところ。この頃は『ポピュラス』がイギリスで誕生している。
そのちょい後になる『ロードモナーク』とかは『ポピュラス』の直接の影響下なので措くとして、突発的に現れたように見える『ピクミン』の考え方は、ボコスカやヘルツォークの延長線上にあって面白い。ここでは、「オリマー」という名前まで持ったキャラクターを動かし、PCのRTSでいう「マウスドラッグ」をいかにアクションゲームに取り入れるか、に注力している。
「マイキャラ」の拘束は一度弱体化し、その後、キャラクター性に乏しい国産SLGは表舞台から姿を消した(『スパロボ』『サクラ大戦』はまさにアダ花であろう)。『ピクミン』が「マイキャラ」を再度導入する事で、国産SLG,RTS復権を目指したとすれば、「マイキャラ」を生かしたRTSこそが今後本邦での主流となるかもしれない。その際、任天堂では弱いストーリー性、例えば「マイキャラ」が軍団を組織する流れを「カリスマ性」と結びつけるとか、そーゆー流れもあるだろう。そろそろジリ貧なFEとかFFTとかがシステムを変えてくる、とか。