室町少年倶楽部

山田風太郎の室町モノ……にしては少々テイストが違うが、そこはやはり山風。悪い冗談としか思えない展開と、その当然の帰結を史実とする「騙り口」は、他の作家では味わえない、山風独特のものだ。
そーいえば昔、クラークの法則「十分に進化したテクノロジーは魔法と見分けがつかない」のもじりで、「十分にイギリス的なジョークは悪夢と見分けがつかない」ってーのを考えたのだが、山風史観にも同様のことが言えるかも。