剣客商売 二十番斬り

読了。このシリーズには珍しく、ちょっと史実が混じっている。
それにしても、当時の情報の連絡(池波流に「つなぎ」と読むこと)を、池波正太郎は偏執的とも言える丹念さで描写し、こだわりを見せている。伝言を残し、手紙を託し、人をやり、駕篭を呼び、川を下る。もし今の携帯電話全盛の日本に池波正太郎が生きていたら、どんな発言をしていただろう?