Highlander: The Search for Vengeanceディレクターズカット版

川尻版ハイランダー、1ヶ月持たずに上映打ち切り(涙)。前作『D』よりヒデェ。結局、日本で観たのって2000人くらい? 絵柄さえ日本人に受け入れられれば、もっと話題になると思うんだが…。やっぱ川尻監督本人がキャラデザしたほうが。
それはともかく、中身は毎度おなじみ川尻アニメ。安定して面白い。ラッセル・マルケイ版1作目と2作目が入り混じったような世界設定、回想でホイホイぶった切られまくる脚本、声のせいか強さと柔軟さを両立したヒロイン、あとなにより、とにかくバカで負けまくる主人公あたりが新味。
青野武永井一郎に続いて、今回は富田耕生狂言回し兼あんましゃべんない主人公の解説役。今回、主役の声が小栗旬でやっぱいろいろと厳しかったので、そのフォローのせいか、なんか喋りすぎなのが気になる。なんでコリンにまとわりついてるかの説明とかないだけに。
アクションは相変わらずの切れ味でそこは安心した。川尻監督の作品すべてそうだが、今回も日本で2箇所、しかも早朝・深夜上映のみで済ましていいレベルじゃない。2次大戦で、飛んでる飛行機の翼の上での睨み合いが冒険百連発な感じで特にカッコよかった。つってもこのあたりの航空アクションが、アニメ史上に残る空中戦を描いた『成層圏気流』には及ばなかったのは残念。
ラストは何で勝てたんだろう?理由がよくわかんないんですけど。ていうか、あちこちご都合主義が目立つのは明らかに脚本の問題だなー。川尻監督もそろそろいいお年だと思うので、主人公が「自分の問題で」敵と戦うよーな代表作を、自身の原作・脚本で作ってほしいところ。