嗤う日本の「ナショナリズム」

タイトルにダマされた! 全然ナショナリズムの話じゃねーじゃん!*1
記号論的知は、六〇年代的なるものの臨界平面を測定し、七〇年代の同時代を批判……」とか書かれても意味分からん。本なんだから読者に分かるように書け! と図書館で借りてるヤツに作者も言われたくないだろうが、とにかく読み難さは群を抜く。
途中まで読んで気になるのは、窪塚とか糸井重里とかの個人の言動を追っていく過程で、本人の時代との乖離を、逆に時代を捻じ曲げてあたかも時代の代表とする語り口。あまりにも、「言説」と「時代」だけで語りすぎている気がする。
まぁ一章の終わりに「無限の反省は、心理学的にではなく社会学的に読み取られなくてはならない」とあるから、その心理にこそ興味がある俺は、作者とはまったく別の観かたを欲しているようだ。これで同い年とは思えんね。

*1:作者は「ナショナリズム=共同体を支配している思想」としているのだろうか?