キャラの商品力

TVゲームをキャラクターグッズと捉える傾向の強い昨今、キャラの商品力自体がゲームの売上を左右するのは、もう仕方がない現実なのだろう。
で、不思議なのがゲームキャラに関しては、ゲーム以外への展開が概ね失敗していること。例外がエロゲーだが、あれはもともとキャラとお話だけの世界だから、そう考えると、サクラ大戦とテイルズくらい(なぜか両方藤島だな…)しか思いつかない。まぁこれらもキャラとお話だけ、って気もするが、他にもそんなのは『サモンナイト』だのなんだのといくらもあるわけで、結局のところゲームはともかく、マンガ家によるキャラ絵、ってとこだけが一人歩きしている例かもしれない。
そして、カプコンイ・ビョンホンを起用とか。
タイトルが明かされていないが、どう考えてもターゲット層が違う(たとえ『フルハウスキス』だとしても)から、ほとんどプロモ効果にのみ特化した起用だろう。TOKIOの松岡だったかの二の舞いになるのは必至だが、最近はゲームに芸能人を使ってもキャラ人気は出せないのがカプコンにも分かってきたのか、『戦国BASARA』のような、ゲームユーザーに特化したキャラも作ってきている。
以上を踏まえると、どうもゲーマーの傾向として

  • キャラクターの魅力は絵柄にあるであって、顔の造作はあまり関係ない
  • 続編を買う理由が特定のキャラにはないが、特定の絵柄にはある
  • そのキャラが実在しているか、他に展開しているかどうかはまったく関係ない
  • 有名人とかメジャーコンテンツは「知るキッカケ」にはなる
  • 操作が多く、頭を使うゲームほどキャラは印象されない
  • キャラが優先で、設定やストーリーは2の次3の次

というのがある気がする。大昔のアニメ『メガゾーン23』ではアイドルは虚像である、とのテーマが衝撃を与えようとしていたが、いまのゲーマーは虚像であることこそが重要で、身体性は不要なのではないか。それとも、声優に(サクラ大戦ミュージカルやイベントのような形で)限定された身体性を求めているのか?