ベン・ハー 特別版

なげーよ! …で終わってもいいのだが、ノーカットできちんと観るのは初めてなので意外な発見も多かった。男が独力で再生を果たす一代記なのかと思ったら最後の問題を解決するのは救世主様だし、もともと囚われる理由もけっこう失笑モノ。
これのフォロワーである『スパルタカス』『グラディエーター』は良くできてたなぁ、と思わされるキリスト教啓蒙っぷりも泣ける。戦車による競争シーンの迫力は確かに当時の撮影としては図抜けているが、主人公の心情が揺れているため勝利のカタルシスがなく、主人公自身どこに向かってるかわからないグダグダな後半に至っては観るのが正直辛く…。
結論、ヒッチコックと同じく、すでに消費されてしまった映画。