アナザーコード

終わってしまった…。未プレイの人は以下を読まないほうがいいかも。プレイ時間はクリアデータを見ると6時間半ほど。むむむ、『黄金の羅針盤』が30〜60時間くらいかかるゲームだったことを考えると、ずいぶんとシンプルなお話ではある(2週目もあるが)。
シナリオの感想は昨日とほぼ同じ。「アナザー」はもっとディックっぽい(『模造記憶』っぽい)ネタかと思ったがそうでもなく、レトロな外観も含めて、全盛期の鈴木氏のライバルだったシンキングラビット今林氏の『カサブランカに愛を』を(やっぱり)メチャクチャ彷彿させる。そう言えば終わり方も今までの鈴木氏っぽくなく、今林氏っぽい気がしてきた。まぁ、主人公の年齢がこの終わりしか許さないのだろうが。
クライマックスは相変わらずのワンパターン、だがそれがいい。ミステリの高揚感とはこーゆーものだ。あとはところどころ、過剰な説明、言い訳がましいフォローが入るのが気になった。いい子の権化、任天チェックの産物か? あと、中古対策だかなんだか知らんが、謎を2週目に持ち越しとかその手の姑息なことはやめれ。作るのは(そのまま続くより)相当簡単なだけに、安易な2週目がゲームの印象を薄くし、プレイヤーの心の温度を下げてしまう弊害にも十分配慮して欲しい。
結論。新鮮さはまったくないが、久々に鈴木理香ADVが遊べて楽しかった。J.B.の銀河万丈(?)声で挫折した『ブルー・シカゴ・ブルース』SS版を引っ張り出して来たくなった。