赤ひげ診療譚

さくさくと読み進んでいる。登場人物の台詞がかなり現代的なのでおそろしく読みやすい。
話の構成が非常に近いほかの作家と比べてみる。

  • 池波正太郎 地の文、会話文とも独特の文体を持つ。いち時期、“「知っていた…」のである。”とかいう池波文体にカブレた覚えが
  • 藤沢周平 地の文は現代的、会話文は昔風。この組み合わせは、ひどくシャープな印象がある
  • 山本周五郎 地の文、会話文ともに現代的。時代劇のリアリティは文体とは切り離されていて、文章だけ拾うとと現代小説を読んでいる感覚

しかし、どれも構成がオーソドックスだなぁ。俺の好きな時代小説作家、山田風太郎とか、角田喜久雄なんかは構成がぜんぜん違う。いくらでも続けられる連作ではなく、きっちりとプロットの練られたミステリ作家の連作にココロ惹かれる傾向があるようだ。