メタルギアソリッド2 サブスタンス

我が家にもPS2が来たので、手始めにクリアしてない『ICO』を…と思ったが売ってない。とゆーわけで脳内メタルギア4こと『メタルギアソリッド2』を購入。メモカの出費が痛い。
小島ゲーも『ソリッドスネーク』からだから10年以上のつきあいだが、どーも『ポリスノーツ』以来、映画ファン(オタクという程の濃さはない)気質があまりにストレート(≒未消化なまま)に出すぎていて見ててイタイことが多い。
で、『メタルギアソリッド2』だが…。
さわりを遊んだ限りでは、正直、危惧していたとおりの出来だった。映画っぽくしようとするあまり、「A級のゲーム」が「C級の映画」に見えてしまう部分があまりにも目につく。カメラだけで演出しているうちは気にならないが、キャラがしゃべり始めると途端にしょっぱくなる。
画像はたしかに当時最高峰だったろうし、緻密なシステム構築、現実の取材にこだわった設定のリアリティなどもたいしたものだ。問題はほとんど「映画でありすぎる」ところに集中しており、もっとゲームに適した表現を模索する気にさえなれば、このスタッフなら数段よくなった可能性が高い。それをしなかったのはやはり「映画」へ偏愛と思われ、ここが小島秀夫の限界といえば限界かもしれない。
とは言え、これも小島秀夫の傑作の一つであろうことは間違いない。この人独特の、世界観への異常なまでの執着心にはこんども感服した。練習ステージを仮想シミュレーションと位置付け、前作紹介を「前作登場人物の回顧録の紹介」という2重の入れ子構造でくるみ、武器の説明を登場人物が担う(操作説明までするのはヤリスギだと思うが)。これが小島秀夫流の「魔法」だろうが、最近はこの魅力を説いても理解されることが少なくなった。洋ゲーにはまったく欠けているこの資質は、いまや国内でも失われつつあるのだろうか? 自分の手元を見て言うわけではないが、なんとか(伝統芸能としてでも)保存して欲しいものだ。