鉄人28号

最終回。また「罪と罰」ですよ。今川監督はホントに『罪と罰』がお好きなようで。面白かったけど、演出家として以外の今川監督の才能に疑問符がついたシリーズだと思う。
二話に続いてまた若本規夫がオイシイ役をやってますな。村雨が武器を手に取るあたり、『ダイ・ハード』の黒人警官に比べてしまうとあまりに……。
で、内容。9割がたGロボ最終巻のコンパチ。見どころはビッグファイア博士が「そうとも、私はこんな日本なんて大嫌いさ!」と嘯くところで、ここだけは『ロボ』の繰り返しじゃない、『鉄人』オリジナルなテイストを匂わせていた、と思う。ただ、その決着を全然つけない(史実に繋げるのだからしょうがないとしても)のはエンターテインメントとしてはどうかと思うが。
終わってみて、やはりシリーズ構成の弱さが気になった。特に、黒竜丸の謎とベラネード財団の暗躍から、一本調子で最終回に行けなかったのが致命的。Gガンでの盛り上がりは、ベテラン五武冬史の引いたレールがあってのものだったか。映画版もその長さによっては同じ危険を孕んでいそうだ。