マイノリティ・リポート

鳴り物入りで公開されたディック原作のスピルバーグ映画。主演のトム・クルーズ以外には知った顔がないので、実は結構低予算かも。
で。『A.I.』もそうだったが、スピルバーグにはSFは無理なようだ。スコシフシギ止まりか。最近はハリウッドでもちゃんとSFになってる映画が多いので、いまさらこのレベルでは……。
ディック的なガジェットやモチーフもいくつかあるが、残念ながら映画はまったくディックぽくない。どう考えてもディック的でない『トータル・リコール』のようなカッ飛んだセンスもなく、だらだらと続く未来描写に閉口した。
映像の断片を操るスクリーンも、自信作らしいがメチャメチャカッコ悪い。パワーグローブかっつーの。PAXのしわざか。どちらにしても『ブレードランナー』の3D写真のシーンのカッコ良さには程遠く、画面を青くしたくらいでリドリー・スコットに挑むのは100年早かった、と思われる。
あとなにより落胆したのが、アクションのヘボさ。これがあの『レイダース』の監督とは思いたくないよ……よよよ。
あ、最後にこのタイトル。ネタバレになるけど、ナンの意味も無いんですけど?